幸福な食卓

原作は読んでいません(以前、買うか迷って買わなかった)。

どこら辺が「幸福な食卓」なのだろうか、と最初から疑問。でも、最後には「幸福な食卓」の意味が何となく分かった気がした。その意味を説明しろと言われたら、出来ない。だって、それは感覚的なモノだから。観れば分かる(?)。

主人公の家庭環境は、なかなか複雑な家庭環境。異色。父親も母親も兄もみんなそれぞれにいろいろなことを抱えている。重い重いものを。

ネタバレをなるべく防ぎながら書くつもり(まあ、なるべく)。

大浦くん(勝地涼)は、鈍感だけれど鈍感じゃないというか…いい味を出している人物だと思った。初っ端から、勝手に佐和子(北乃きい)をライバル視する辺りで、わたしの中では強烈な印象を受けた。登場人物は、結構強烈な人たちが多かった(みんな強烈だったなあ。でも、いい意味で)。

今の人間関係のやり難さ(同年代との温度差、みたいな…)とか、ちゃんと出ていた。「こういう人たちっていてほしくないけど、結構いるもんね…」と頷きつつ、イラついた。でも、佐和子にはちゃんと助けてくれる人はいるもので、大浦くんが佐和子を助けてくれて、案外しっかりしていてポジティブだし、頼りがいのある人でいいなあ(こういう人っていいなあ、と)と思った。

観てる側として、くすぐったくなるような時間をかけていって、やっとくっついたふたり(大浦くんと佐和子)に訪れた出来事がアレというのは、安易な出来事に設定したなと思う。でも、映画に入り込んでしまうわたしには、ものすごくキツかった。号泣。いかに「幸せな時」が簡単に崩れてしまうのか、改めて思い知った。

個人的に感情移入しまくりで、最後まで泣いて観た映画。

「わたしの好きな映画」の中に入った。もう一度観たい。この映画を観ている時は、大浦くんと佐和子を中心として観ていたしなあ。

勝地涼北乃きい、ふたりとも好きだわ。これからに期待。