亀は意外と速く泳ぐ

主人公の「スズメ」は、主婦という感じがしなかった。夫から電話がかかってきていても。やっぱり、夫が姿を現さないと実感できないものなのだろうか。

レミを苦手になる前の話。この映画には、レミの「南風」が主題歌で使われていたので、存在は知っていた。でも、観ていなかったので観ることに(レミは、最悪「南風」まではセーフだなあ。本当は「エーテル」で区切りたいけれど)。
蒼井優が演じていた「クジャク」みたいな人が身近にいたら、わたしもコンプレックス(?)に感じる。コンプレックスというか、憧れてしまう。あの奔放さ、身軽さに。わたしは十分奔放なのかもしれないけれど、わたしのとは全く違う。わたしとは違って、「クジャク」はセンスがいいから。エキセントリックって素敵。

くだらなくて面白かったなあ。みんな個性的な役柄で、なかなか楽しめた。意外な人が同じスパイだったり、その逆の存在だったり…これはありえない話けれど、実際にありえそうな話だとも思えたり…要くんがハゲでヅラをかぶっていたり…いやあ、要くんのヅラには笑ったわ。リアル過ぎるし、ツボだった。

「目立たずに、普通に暮らす」と意識しながら生活しようとすると、何故か怪しく見えるようになってしまう。普段できていることが難しく感じる。普段は何気なくやっていることでも、意識し始めると頭であれこれ考えてしまってこんがらがる。

普通に暮らすことに奮闘していた「スズメ」や実はスパイな人たちの絡み具合はよかった。面白かった。ゆるゆるした、心地よい(?)笑いの映画。

「ふぇっふぇっふぇっふぇっふぇ」。